従業員食堂で食事バランスガイドを活用した食事および関連情報を3年間提供した場合の行動変容に関する検討

従業員食堂を活用した3年間の実践的食環境整備の取り組みの有効性を確認するため、食事バランスガイドに沿った適量でバランスが良い食事と関連情報の提供が、行動変容へ及ぼす影響について食物選択行動の視点から検討した。対象は、神奈川県内電気機器製造業2カ所の事業所(継続介入群・対照群)の食堂と従業員である。ステップ1:両群において、食事バランスガイドに沿った献立を開発し、関連情報とともに週1日3カ月間提供した。関連教材の配布、簡単な健康・栄養指導も行った。ステップ2:継続介入群は献立を週5日へ増やし3年間提供した。対照群は従前献立に戻した。介入前後に無記名自記式質問紙調査、献立の販売食数調査を行った。介...

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Published in日本栄養士会雑誌 Vol. 57; no. 8; pp. 597 - 607
Main Authors 山本, 妙子, 三澤, 朱実, 由田, 克士, 片岡, 克子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養士会 2014
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ISSN0013-6492
2185-6877
DOI10.11379/jjda.57.597

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Summary:従業員食堂を活用した3年間の実践的食環境整備の取り組みの有効性を確認するため、食事バランスガイドに沿った適量でバランスが良い食事と関連情報の提供が、行動変容へ及ぼす影響について食物選択行動の視点から検討した。対象は、神奈川県内電気機器製造業2カ所の事業所(継続介入群・対照群)の食堂と従業員である。ステップ1:両群において、食事バランスガイドに沿った献立を開発し、関連情報とともに週1日3カ月間提供した。関連教材の配布、簡単な健康・栄養指導も行った。ステップ2:継続介入群は献立を週5日へ増やし3年間提供した。対照群は従前献立に戻した。介入前後に無記名自記式質問紙調査、献立の販売食数調査を行った。介入3年後、継続介入群の食事バランスガイドの認知度は有意に上昇し、適量でバランスの良い食事の利用が増えた。一方、対照群の認知度は変化しなかった。3年間の食事バランスガイドに沿った適量でバランスが良い食事と関連情報の提供によって、給食利用者の知識と食物選択行動の改善が示された。
ISSN:0013-6492
2185-6877
DOI:10.11379/jjda.57.597