幼稚園の子育て支援としての2歳児保育を利用する保護者のニーズ

文部科学省は幼稚園における2歳児の受入れを推進することで待機児童を解消すること、3歳以降の幼稚園教育に円滑に接続すること、家庭との緊密な連携をとること、保育者の資質向上をめざすことを示している。幼稚園の2歳児保育を利用する保護者に実態やニーズについて質問紙調査を実施した結果、「自宅から近いこと、交通の便がよいこと」、「安全性の問題」以外では、子ども自身が他者との関わりをもつことや、幼稚園ならでの体験を重視している傾向がみられた。2歳児保育を利用することで、入園後の園生活が円滑になることを期待していることがうかがえた。また、幼稚園の教職員に「排泄」「イヤイヤ期」「食事」といった2歳児特有の相談を...

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Published in乳幼児教育・保育者養成研究 Vol. 4; pp. 3 - 12
Main Authors 島田, 由紀子, 塩谷, 香
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本乳幼児教育・保育者養成学会 2024
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ISSN2759-0623
2759-2057
DOI10.60365/jecectet.4.0_3

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Summary:文部科学省は幼稚園における2歳児の受入れを推進することで待機児童を解消すること、3歳以降の幼稚園教育に円滑に接続すること、家庭との緊密な連携をとること、保育者の資質向上をめざすことを示している。幼稚園の2歳児保育を利用する保護者に実態やニーズについて質問紙調査を実施した結果、「自宅から近いこと、交通の便がよいこと」、「安全性の問題」以外では、子ども自身が他者との関わりをもつことや、幼稚園ならでの体験を重視している傾向がみられた。2歳児保育を利用することで、入園後の園生活が円滑になることを期待していることがうかがえた。また、幼稚園の教職員に「排泄」「イヤイヤ期」「食事」といった2歳児特有の相談をしている保護者がいる一方で、「相談したいことはない」と回答している保護者が一定数みられ、幼稚園の2歳児保育における保護者への対応について検討する必要性が考えられた。
ISSN:2759-0623
2759-2057
DOI:10.60365/jecectet.4.0_3