アライグマ(Procyon lotor)における甲状腺癌の一例
動物園で飼育されていたアライグマ(Procyon lotor)に頸部の腫瘤を認め,第71病日に外科的な摘出を行った。腫瘤は病理組織学的検査で甲状腺癌と診断された。腫瘍を摘出後,経過は良好であったが,第230病日に死亡した。死亡後の病理組織学的検査では,甲状腺癌の転移は認められず,疣贅性心内膜炎が認められ,心不全による死亡と診断した。本症例は,アライグマにおける甲状腺癌の臨床経過を記した国内初の報告である。...
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Published in | 日本野生動物医学会誌 Vol. 30; no. 1; pp. 11 - 16 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本野生動物医学会
28.03.2025
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1342-6133 2185-744X |
DOI | 10.5686/jjzwm.30.11 |
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Summary: | 動物園で飼育されていたアライグマ(Procyon lotor)に頸部の腫瘤を認め,第71病日に外科的な摘出を行った。腫瘤は病理組織学的検査で甲状腺癌と診断された。腫瘍を摘出後,経過は良好であったが,第230病日に死亡した。死亡後の病理組織学的検査では,甲状腺癌の転移は認められず,疣贅性心内膜炎が認められ,心不全による死亡と診断した。本症例は,アライグマにおける甲状腺癌の臨床経過を記した国内初の報告である。 |
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ISSN: | 1342-6133 2185-744X |
DOI: | 10.5686/jjzwm.30.11 |