空知管内A町で捕獲された野生動物のサルモネラ保菌状況調査

2023及び2024年,北海道空知管内A町で,牛のサルモネラ症(本症)が3例発生し,発生農場では,野生動物の侵入が衛生管理の問題の一つであった.そこで,本症の発生・まん延に野生動物の関与を疑い,捕獲された野生動物のサルモネラ保菌状況調査を実施したところ,Salmonella Typhimuriumが分離された.さらに,野生動物由来株及び家畜由来株の分子疫学的解析では近縁で,これらは,近年の分離株と同様に多剤耐性であった.農場における本症を含めた家畜感染症の発生予防及びまん延防止のため,野生動物の侵入防止対策の徹底が必要である....

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Published in日本獣医師会雑誌 Vol. 78; no. 8; pp. e91 - e94
Main Authors 髙久 英徳, 田淵 博之, 小山 毅, 早川 さつき
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 2025
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ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma.78.e91

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Summary:2023及び2024年,北海道空知管内A町で,牛のサルモネラ症(本症)が3例発生し,発生農場では,野生動物の侵入が衛生管理の問題の一つであった.そこで,本症の発生・まん延に野生動物の関与を疑い,捕獲された野生動物のサルモネラ保菌状況調査を実施したところ,Salmonella Typhimuriumが分離された.さらに,野生動物由来株及び家畜由来株の分子疫学的解析では近縁で,これらは,近年の分離株と同様に多剤耐性であった.農場における本症を含めた家畜感染症の発生予防及びまん延防止のため,野生動物の侵入防止対策の徹底が必要である.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.78.e91