2.C型慢性肝炎の進展と治療抵抗性 2)宿主側因子の関与

C型慢性肝炎の進展および治療抵抗性はウイルス量やHCVジェノタイプなどのウイルス側因子に加え,種々の宿主側因子により規定されている.人種,性別や年齢などに加え,メタボリックシンドローム(MetS)の諸因子やその肝臓での発現形である肝脂肪化が,C型肝炎においても肝線維化の進行やインターフェロン(IFN)治療奏効性に寄与する因子として重要であることが最近注目されている.これらの宿主側因子の検証は病態進展や治療効果の予測に有用であるだけでなく,難治例に対する新たな抗ウイルス療法介入アプローチの確立にも繋がることが期待される....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本内科学会雑誌 Vol. 97; no. 1; pp. 69 - 74
Main Authors 渡辺, 純夫, 柳沼, 礼子, 池嶋, 健一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2008
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.97.69

Cover

More Information
Summary:C型慢性肝炎の進展および治療抵抗性はウイルス量やHCVジェノタイプなどのウイルス側因子に加え,種々の宿主側因子により規定されている.人種,性別や年齢などに加え,メタボリックシンドローム(MetS)の諸因子やその肝臓での発現形である肝脂肪化が,C型肝炎においても肝線維化の進行やインターフェロン(IFN)治療奏効性に寄与する因子として重要であることが最近注目されている.これらの宿主側因子の検証は病態進展や治療効果の予測に有用であるだけでなく,難治例に対する新たな抗ウイルス療法介入アプローチの確立にも繋がることが期待される.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.97.69