低出生体重ラット仔でみられるストレス応答異常への介入効果の検討

コルチコトロピン放出因子(CRF)は,下垂体前葉のみならず扁桃体や青斑核,延髄腹外側核にも放出され,ストレス応答の内分泌系や自律神経調節などの様々な生理作用を有する.我々は,妊娠中に低糖質カロリー制限食を給餌させた母ラットからの低出生体重仔に拘束ストレスを負荷すると血中のコルチコステロン濃度の高値持続がみられること,血清メタボローム解析により血中メチオニンが低下していることを明らかにしてきた.メチルモジュレーター食を授乳母ラットに給餌させると,成長後の拘束ストレス負荷後の血中コルチコステロン濃度が正常化した.そこで本ミニレビューでは,メチルモジュレーターによる早期介入効果を概説する....

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Bibliographic Details
Published in自律神経 Vol. 56; no. 4; pp. 239 - 242
Main Authors 根本, 崇宏, 柿沼, 由彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本自律神経学会 2019
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ISSN0288-9250
2434-7035
DOI10.32272/ans.56.4_239

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Summary:コルチコトロピン放出因子(CRF)は,下垂体前葉のみならず扁桃体や青斑核,延髄腹外側核にも放出され,ストレス応答の内分泌系や自律神経調節などの様々な生理作用を有する.我々は,妊娠中に低糖質カロリー制限食を給餌させた母ラットからの低出生体重仔に拘束ストレスを負荷すると血中のコルチコステロン濃度の高値持続がみられること,血清メタボローム解析により血中メチオニンが低下していることを明らかにしてきた.メチルモジュレーター食を授乳母ラットに給餌させると,成長後の拘束ストレス負荷後の血中コルチコステロン濃度が正常化した.そこで本ミニレビューでは,メチルモジュレーターによる早期介入効果を概説する.
ISSN:0288-9250
2434-7035
DOI:10.32272/ans.56.4_239