コンテナを活用したマメナシ台木およびマメナシ台「玉水」の V字ジョイント樹形用苗の育苗技術

マメナシ台「玉水」のV字ジョイント樹形用苗の育苗期間をコンテナ(育苗容器)の活用により,慣行法より2年短縮し,2年間で育苗する方法を確立した。まず,マメナシ台木の育苗期間を,慣行の2年間から1年間に短縮する方法を検討した。マメナシの選抜系統Pc6とPc8の自然交雑種子を約500mLのMスターコンテナに播種し,育苗したが,幹径7.5mm以上の接ぎ木可能な台木の割合は,0~5.5%と低かった。次に,マメナシをマルチキャビティコンテナに播種,育苗した後に,露地苗ほに移植する方法について検討した。その結果,1月または2月に150mLのマルチキャビティコンテナに播種して,6月に露地苗ほに10cmまたは2...

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Published in福岡県農林業総合試験場研究報告 Vol. 10; pp. 37 - 42
Main Authors 朝隈, 英昭, 四宮, 亮, 松本, 和紀, 井樋, 昭宏, 田中, 莉依
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 地方公共団体 福岡県農林業総合試験場 2024
Subjects
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ISSN2189-4876
2759-257X
DOI10.60399/fafrc.10.0_37

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Summary:マメナシ台「玉水」のV字ジョイント樹形用苗の育苗期間をコンテナ(育苗容器)の活用により,慣行法より2年短縮し,2年間で育苗する方法を確立した。まず,マメナシ台木の育苗期間を,慣行の2年間から1年間に短縮する方法を検討した。マメナシの選抜系統Pc6とPc8の自然交雑種子を約500mLのMスターコンテナに播種し,育苗したが,幹径7.5mm以上の接ぎ木可能な台木の割合は,0~5.5%と低かった。次に,マメナシをマルチキャビティコンテナに播種,育苗した後に,露地苗ほに移植する方法について検討した。その結果,1月または2月に150mLのマルチキャビティコンテナに播種して,6月に露地苗ほに10cmまたは20cm間隔で移植することで,1年間で接ぎ木可能な台木が育苗できた。さらに,V字ジョイント樹形用苗について,慣行法では接ぎ木後2年間育苗するところ接ぎ木後1年間で育苗する方法を検討した。その結果,1年生マメナシ台木を2月に4Lまたは6LのMスターコンテナに移植し,3月に「玉水」を接ぎ木すると接ぎ木後1年間で育苗することができた。
ISSN:2189-4876
2759-257X
DOI:10.60399/fafrc.10.0_37