人工知能を活用した副作用症例報告の評価支援の基盤整備と試行的評価

1. 研究目的 医薬品の安全対策に対し,リスクマネジメントプランが導入され,開発段階から市販後までの安全対策の充実強化が図られている.副作用報告は,主に製薬企業により症例報告書の形で医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出されることとなっている.2012年には国内症例4万件程度だったものが2018年には約6万件となっており,年々増加傾向にある.そのため,PMDAでは膨大な症例報告を効率的かつ適切に評価することが必要となっている.そこで,PMDAにおいて管理されている副作用個別症例報告を用い,スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)および中毒性表皮壊死融解症(TEN)を対象副作用とし,副作用判...

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Published in医療情報学 Vol. 41; no. 2; pp. 58 - 59
Main Authors 斎藤, 嘉朗, 潮田, 明, 今任, 拓也, 森谷, 純治, 相原, 道子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療情報学会 23.06.2021
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ISSN0289-8055
2188-8469
DOI10.14948/jami.41.58

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Summary:1. 研究目的 医薬品の安全対策に対し,リスクマネジメントプランが導入され,開発段階から市販後までの安全対策の充実強化が図られている.副作用報告は,主に製薬企業により症例報告書の形で医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出されることとなっている.2012年には国内症例4万件程度だったものが2018年には約6万件となっており,年々増加傾向にある.そのため,PMDAでは膨大な症例報告を効率的かつ適切に評価することが必要となっている.そこで,PMDAにおいて管理されている副作用個別症例報告を用い,スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)および中毒性表皮壊死融解症(TEN)を対象副作用とし,副作用判定に人工知能を応用するための基盤整備を実施し,人工知能を応用したSJSおよびTENの副作用判定の自動化システムの構築を目標とした.本研究は,そのための試行的評価を実施し,その精度について検討を行った.
ISSN:0289-8055
2188-8469
DOI:10.14948/jami.41.58