聖地巡礼ツーリズムの経験価値に関する一考察

本研究では巡礼およびツーリズムに関する先行研究を批判的に継承しながら、伝統的に宗教的行為であった聖地巡礼がツーリズム産業によって商品化され、余暇・娯楽商品としてのツーリズムと融合してきた背景について考察したうえで主な経験価値モデルが提示している価値次元の観点から分析を行い、現代の聖地巡礼ツーリズムの特徴を明らかにした。その結果、現代の巡礼者は「審美的価値」および「娯楽的価値」、「脱日常的価値」、「教育的価値」、「社会的価値」、「利他的価値」の意味的価値、ならびに「優れたサービス」および「コストパフォーマンス」の機能的価値を見出している可能性が存在することが確認された。...

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Bibliographic Details
Published in観光研究 Vol. 32; no. 1; pp. 19 - 32
Main Author 南地, 伸昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本観光研究学会 30.09.2020
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ISSN1342-0208
2189-7530
DOI10.18979/jitr.32.1_19

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Summary:本研究では巡礼およびツーリズムに関する先行研究を批判的に継承しながら、伝統的に宗教的行為であった聖地巡礼がツーリズム産業によって商品化され、余暇・娯楽商品としてのツーリズムと融合してきた背景について考察したうえで主な経験価値モデルが提示している価値次元の観点から分析を行い、現代の聖地巡礼ツーリズムの特徴を明らかにした。その結果、現代の巡礼者は「審美的価値」および「娯楽的価値」、「脱日常的価値」、「教育的価値」、「社会的価値」、「利他的価値」の意味的価値、ならびに「優れたサービス」および「コストパフォーマンス」の機能的価値を見出している可能性が存在することが確認された。
ISSN:1342-0208
2189-7530
DOI:10.18979/jitr.32.1_19