高校生の探究的な学習を支援する探究学習態度尺度の開発と探究学習態度タイプの分類の試み

2022年度から実施されている高等学校の学習指導要領では,名称に「探究」が含まれる科目が新設され,「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」に変更になるなど,社会の変化にも伴い,学習活動に「探究」を取り入れることがより一層求められるようになっている.本研究では,全国の高校生488名を対象にオンライン調査を実施し,探究学習態度尺度を開発した.探索的因子分析の結果,11項目2因子構造が抽出され,各因子名を「探究回避」「探究実践」と命名した.さらに,開発した探究学習態度尺度から生徒の探究学習態度タイプをタイプAからタイプDまでの4つに分類し,各特徴に応じた探究的な学習の支援を検討した.探究学習態...

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Published in教育情報研究 Vol. 38; no. 2; pp. 3 - 18
Main Authors 溝口, 侑, 登本, 洋子, 溝上, 慎一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育情報学会 30.11.2022
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ISSN0912-6732
2432-1745
DOI10.20694/jjsei.38.2_3

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Summary:2022年度から実施されている高等学校の学習指導要領では,名称に「探究」が含まれる科目が新設され,「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」に変更になるなど,社会の変化にも伴い,学習活動に「探究」を取り入れることがより一層求められるようになっている.本研究では,全国の高校生488名を対象にオンライン調査を実施し,探究学習態度尺度を開発した.探索的因子分析の結果,11項目2因子構造が抽出され,各因子名を「探究回避」「探究実践」と命名した.さらに,開発した探究学習態度尺度から生徒の探究学習態度タイプをタイプAからタイプDまでの4つに分類し,各特徴に応じた探究的な学習の支援を検討した.探究学習態度タイプの分析からは,各教科と総合的な探究の時間を両輪として,探究的な学習を実現することが将来に向けた資質・能力の育成につながることが示された.
ISSN:0912-6732
2432-1745
DOI:10.20694/jjsei.38.2_3