看護者が患者からセクシュアルハラスメントを受けた実態と性役割態度および倫理的行動
本研究では,看護者が患者からセクハラを受けた実態と性役割態度と倫理的行動を明らかにする。方法は質問紙調査法で,内容は平等主義的性役割態度スケール短縮版:SESRA-Sと倫理的行動尺度である。対象は東北6県の看護者834名(女性94.8%,男性4.7%)であった。セクハラ体験の割合は62.6%であった。セクハラを受けた時の感じ方の回答632件中「不快感があった」が6割強であった。セクハラ体験の有無別に,SESRA-S得点および倫理的行動尺度得点に差がなかった。「SESRA-S」と「倫理的行動尺度」はρ=0.302と弱い正の相関があった。看護者が患者からセクハラを受ける原因が,看護者個人の性役割態...
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          | Published in | 日本看護倫理学会誌 Vol. 12; no. 1; pp. 30 - 38 | 
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| Main Authors | , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本看護倫理学会
    
        20.03.2020
     | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 2434-7361 | 
| DOI | 10.32275/jjne.12.1_30 | 
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| Summary: | 本研究では,看護者が患者からセクハラを受けた実態と性役割態度と倫理的行動を明らかにする。方法は質問紙調査法で,内容は平等主義的性役割態度スケール短縮版:SESRA-Sと倫理的行動尺度である。対象は東北6県の看護者834名(女性94.8%,男性4.7%)であった。セクハラ体験の割合は62.6%であった。セクハラを受けた時の感じ方の回答632件中「不快感があった」が6割強であった。セクハラ体験の有無別に,SESRA-S得点および倫理的行動尺度得点に差がなかった。「SESRA-S」と「倫理的行動尺度」はρ=0.302と弱い正の相関があった。看護者が患者からセクハラを受ける原因が,看護者個人の性役割態度や倫理的行動にあるとは言えなかった。今後,日本の病院での看護者に対するセクハラ防止対策を立案する際,患者側の要因も考慮する必要があることが示唆された。 | 
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| ISSN: | 2434-7361 | 
| DOI: | 10.32275/jjne.12.1_30 |