Hyrtl′s fissure による耳性髄液漏が原因であった侵襲性肺炎球菌性髄膜炎の1 例

細菌性髄膜炎の原因として先天奇形による耳性髄液漏があり,大部分が幼児期に発症し反復性髄膜炎のリスクとなる.症例は生来健康な6 歳女児.急性中耳炎に続く細菌性髄膜炎の発症を契機にHyrtl′s fissure からの耳性髄液漏を診断し瘻孔閉鎖術を行った.現在細菌性髄膜炎の再発なく経過している.ワクチン導入後より細菌性髄膜炎は減少しているが生来健康な幼児において細菌性髄膜炎を診断したら側頭骨奇形を鑑別に挙げ髄液漏の検索を行うべきである....

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Published in日大医学雑誌 Vol. 77; no. 1; pp. 39 - 43
Main Authors 高橋, 昌里, 鴫原, 俊太郎, 宮川, 有雅里, 稲毛, 康司, 河村, 研吾, 武藤, 智和, 伊藤, 公嗣, 米澤, 龍太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 2018
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ISSN0029-0424
1884-0779
DOI10.4264/numa.77.1_39

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Summary:細菌性髄膜炎の原因として先天奇形による耳性髄液漏があり,大部分が幼児期に発症し反復性髄膜炎のリスクとなる.症例は生来健康な6 歳女児.急性中耳炎に続く細菌性髄膜炎の発症を契機にHyrtl′s fissure からの耳性髄液漏を診断し瘻孔閉鎖術を行った.現在細菌性髄膜炎の再発なく経過している.ワクチン導入後より細菌性髄膜炎は減少しているが生来健康な幼児において細菌性髄膜炎を診断したら側頭骨奇形を鑑別に挙げ髄液漏の検索を行うべきである.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.77.1_39