電子投稿審査システムの導入とその影響 日本農芸化学会の経験

日本農芸化学会では投稿査読審査プロセスを電子化するために,J-STAGEが開発する投稿審査システムを採用した。J-STAGE採用に当たっては,現状の投稿査読審査の工程をほぼ実装しつつ電子化のメリットがあること,査読報告等に日本語が使えること,投稿からオンライン公開までの期間を短縮できることを考慮した。2005年6月に運用を開始し,現在に至っている。郵送の手間,督促監視,編集委員の負荷チェックと依頼業務,採否結果の通知,印刷会社へのデータ受け渡し,などの負担が軽減された。また,投稿者用マニュアルおよび査読者用マニュアルを充実させることにより,投稿審査システム開始後に多かった事務局への業務が激減し...

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Published in情報管理 Vol. 50; no. 7; pp. 429 - 436
Main Authors 吉田, 稔, 西山, 真, 日岡, 康恵, 加藤, 久典, 小鹿, 一, 小梅枝, 正和, 宮川, 都吉, 山口, 五十麿
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国立研究開発法人 科学技術振興機構 01.10.2007
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ISSN0021-7298
1347-1597
DOI10.1241/johokanri.50.429

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Summary:日本農芸化学会では投稿査読審査プロセスを電子化するために,J-STAGEが開発する投稿審査システムを採用した。J-STAGE採用に当たっては,現状の投稿査読審査の工程をほぼ実装しつつ電子化のメリットがあること,査読報告等に日本語が使えること,投稿からオンライン公開までの期間を短縮できることを考慮した。2005年6月に運用を開始し,現在に至っている。郵送の手間,督促監視,編集委員の負荷チェックと依頼業務,採否結果の通知,印刷会社へのデータ受け渡し,などの負担が軽減された。また,投稿者用マニュアルおよび査読者用マニュアルを充実させることにより,投稿審査システム開始後に多かった事務局への業務が激減した。導入丸2年で郵送投稿は皆無となった。また全体としては投稿数が14%増加した。審査期間は平均77日から62日へと約15日も短縮された。
ISSN:0021-7298
1347-1597
DOI:10.1241/johokanri.50.429