改正健康増進法を目前にした精神科における禁煙推進事業 改正健康増進法で精神科病院の喫煙対策はどう変わったか

• Published in: 日本禁煙学会雑誌 Vol. 16; no. 4; pp. 74 - 82
• Main Authors: 清水, 隆裕, 藤原, 久義, 北田, 雅子, 高野, 義久, 川合, 厚子, 鬼澤, 重光, 加濃, 正人, 山本, 蒔子, 中井, 陸運, 安陪, 隆明, 長谷川, 純一, 三間, 聡, 高畑, 裕美, 飯田, 真美, 矢野, 直子, 大坪陽子, 倉本, 剛史, 土井, たかし
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本禁煙学会 30.10.2021
• Subjects: 動機づけ面接; 改正健康増進法; 敷地内禁煙; 禁煙外来; 精神科病院
• ISSN: 1882-6806
• DOI: 10.14950/jstc.16.74

【目　的】　改正健康増進法を目前にタバコ依存症治療・支援の専門家育成と情報提供（以後事業）を通して精神科病院の禁煙推進を図る。 【方　法】　2019年に禁煙治療の講義と動機づけ面接ワークショップからなるセミナーを全国7か所で開催、国内精神科病院に情報提供した。 【結　果】　事業前後での精神科病院送付質問票では、敷地内禁煙が2018年での33.0％に対し、2020年には69.0％と有意に増加していた（p＜0.001）。保険での禁煙外来設置は、2018年質問票では42病院であったが、2020年質問票では54病院と29.0％増加傾向であった。セミナー参加者は605人であった。 【考　察】　敷地内禁煙は困難とされていた精神科病院のほとんどが、大きな問題なく原則敷地内禁煙になった。改正健康増進法によるところが大きかった。 【結　論】　敷地内禁煙が進む状況において今後精神科病院の禁煙外来を増やすことが必要であり、本事業は関係者の理解を進める上で有益であった。