自然排便法の排便状況からみた洗腸法の適応についての検討

アンケート調査によって,左側人工肛門患者83名の自然排便の状況について解析した。調査はすべて著者1人と患者との対話形式で実施された。  手術前の排便頻度と比較してみると,人工肛門造設後は61.4%の患者にその増加が認められ,大半の患者が一定の排便回数となるまでに最小限一年間を要した。20.5%の患者排便時間は1時間以内の定時排便であり,15.7%は睡眠中の不規則排便であった。すなわち,全体で36.2%の患者は生命の質的面からみて洗腸施行患者とほぼ同程度であった。  以上の成績から,洗腸は人工肛門を造設して1年経過後に指導すべきであるといえよう。...

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Published in日本ストーマリハビリテーション研究会誌 Vol. 3; no. 2; pp. 27 - 30
Main Authors 大村, 裕子, 西, 満正
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会 1987
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ISSN0912-0408
2759-7458
DOI10.32158/jssrs.3.2_27

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Summary:アンケート調査によって,左側人工肛門患者83名の自然排便の状況について解析した。調査はすべて著者1人と患者との対話形式で実施された。  手術前の排便頻度と比較してみると,人工肛門造設後は61.4%の患者にその増加が認められ,大半の患者が一定の排便回数となるまでに最小限一年間を要した。20.5%の患者排便時間は1時間以内の定時排便であり,15.7%は睡眠中の不規則排便であった。すなわち,全体で36.2%の患者は生命の質的面からみて洗腸施行患者とほぼ同程度であった。  以上の成績から,洗腸は人工肛門を造設して1年経過後に指導すべきであるといえよう。
ISSN:0912-0408
2759-7458
DOI:10.32158/jssrs.3.2_27