3.Borderline resectable膵癌治療における各施設の治療方針 日本膵切研究会のアンケート調査の結果より

BR膵癌に対し術後の生存率向上のため,術前治療が行われるようになったが,治療方針に一定の見解は得られていない.本邦でのBR膵癌に対する治療方針の現状を把握するため日本膵切研究会参加施設に対しアンケート調査を行い,74施設から回答を得た.BR-AとBR-PVともに術前治療を行う施設が多く認められたが,BR-PVに対しては手術先行で治療するという施設も23施設(33%)に認められた.術前治療の内容はBR-PVに対しては化学療法が27施設(57%),化学放射線療法が20施設(43%)であった.化学療法のレジメンとしては,GEM+nabPTXが14施設と最も多く,化学放射線療法と回答した施設ではS-1...

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Published in膵臓 Vol. 33; no. 1; pp. 27 - 36
Main Authors 土田, 明彦, 佐原, 八束, 細川, 勇一, 永川, 裕一, 村上, 義昭, 永川, 宅和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本膵臓学会 25.02.2018
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ISSN0913-0071
1881-2805
DOI10.2958/suizo.33.27

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Summary:BR膵癌に対し術後の生存率向上のため,術前治療が行われるようになったが,治療方針に一定の見解は得られていない.本邦でのBR膵癌に対する治療方針の現状を把握するため日本膵切研究会参加施設に対しアンケート調査を行い,74施設から回答を得た.BR-AとBR-PVともに術前治療を行う施設が多く認められたが,BR-PVに対しては手術先行で治療するという施設も23施設(33%)に認められた.術前治療の内容はBR-PVに対しては化学療法が27施設(57%),化学放射線療法が20施設(43%)であった.化学療法のレジメンとしては,GEM+nabPTXが14施設と最も多く,化学放射線療法と回答した施設ではS-1+放射線療法もしくはGEM+S-1+放射線療法がそれぞれ7施設と多く認めた.BR-A膵癌に対する術前治療の内容もほぼ同様の結果であった.BR-PVに対しては1/3程度の施設は手術先行の方針であった.
ISSN:0913-0071
1881-2805
DOI:10.2958/suizo.33.27