日本における体外循環症例データベースの解析 2014-2016年データの集計

日本体外循環技術医学会は、体外循環下に心臓血管外科手術を受ける患者の手術前の医学的身体所見と体外循環の実施状況、およびその結果を全国規模で集計・解析するために体外循環症例データベースを構築し、2013年よりデータベース事業を開始している。解析対象は体外循環症例データベースに保存された2014年1月1日から2016年12月31日までに実施された体外循環を伴う成人(16歳以上)心臓血管外科手術3年分のデータ6,956症例とした。日本における体外循環の手術タイプは、valveが最も多く、次いでaorta、CABGの順であった。手術タイプによって差異があることは、体外循環症例登録の解析結果を通じて知り...

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Published in体外循環技術 Vol. 45; no. 1; pp. 21 - 26
Main Authors 日比谷, 信, 齊藤, 千紘, 窪田, 將司, 吉田, 靖, 亀井, 哲也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 2018
日本体外循環技術医学会
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ISSN0912-2664
1884-5452
DOI10.7130/jject.45.21

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Summary:日本体外循環技術医学会は、体外循環下に心臓血管外科手術を受ける患者の手術前の医学的身体所見と体外循環の実施状況、およびその結果を全国規模で集計・解析するために体外循環症例データベースを構築し、2013年よりデータベース事業を開始している。解析対象は体外循環症例データベースに保存された2014年1月1日から2016年12月31日までに実施された体外循環を伴う成人(16歳以上)心臓血管外科手術3年分のデータ6,956症例とした。日本における体外循環の手術タイプは、valveが最も多く、次いでaorta、CABGの順であった。手術タイプによって差異があることは、体外循環症例登録の解析結果を通じて知り得たものであり、データが蓄積されることの有用性がうかがえる。ただし、解析対象は30施設であり、けっして日本の代表値でないことを留意しておく必要がある。また、集計結果から、項目によっては、ばらつきが大きいことがうかがえ、今後、入力インターフェースを工夫するなど、登録データの精度向上に努めること、参加施設数が増え、登録数が増加することでデータの精度は向上すると予想される。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/jject.45.21