ホウ素ドープダイヤモンド電極を用いた 表面実装型溶存オゾン濃度センサ

ホウ素ドープダイヤモンドを用いた電気化学センサは、電位窓が広く電気二重層容量電流が小さいという特長を生かして、様々な物質の濃度測定が提案されており、その中で溶存オゾン濃度の測定も報告されている。しかし、これまでの報告はセル評価や参照極にガラス製のAg/AgCl電極を用いるなど、測定部が大きく管理が必要で、どこでも簡便に使用できる形態ではなかった。我々はダイヤモンド薄膜を精密にチップ化して、安定な感度のまま実装した小型センサを開発し、溶存オゾン濃度に対して個体差が小さく、繰り返し安定性が高く、かつ低濃度から測定可能であることを確認した。本センサは量産に適し、どこでもオゾン水濃度を簡単に測定できる...

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Bibliographic Details
Published in機能水研究 Vol. 17; no. 2; pp. 1 - 6
Main Authors 栄長, 泰明, 栗原, 香, 赤井, 和美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本機能水学会 28.04.2023
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ISSN1348-2432
2759-551X
DOI10.69185/jfw.17.2_1

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Summary:ホウ素ドープダイヤモンドを用いた電気化学センサは、電位窓が広く電気二重層容量電流が小さいという特長を生かして、様々な物質の濃度測定が提案されており、その中で溶存オゾン濃度の測定も報告されている。しかし、これまでの報告はセル評価や参照極にガラス製のAg/AgCl電極を用いるなど、測定部が大きく管理が必要で、どこでも簡便に使用できる形態ではなかった。我々はダイヤモンド薄膜を精密にチップ化して、安定な感度のまま実装した小型センサを開発し、溶存オゾン濃度に対して個体差が小さく、繰り返し安定性が高く、かつ低濃度から測定可能であることを確認した。本センサは量産に適し、どこでもオゾン水濃度を簡単に測定できると期待される。
ISSN:1348-2432
2759-551X
DOI:10.69185/jfw.17.2_1