脳卒中片麻痺上肢訓練時の経頭蓋磁気刺激による運動誘発電位の変化
脳卒中片麻痺患者27名に,通常の運動療法に加えて,分離運動を1日に500回以上反復する麻痺側上肢への集中訓練を2~6週間併用したところ,麻痺側の上肢機能は改善した.また,その中の12名について,8の字コイルを用いて,経頭蓋磁気刺激による運動誘発電位(motor evoked potential: MEP)を,患側の母指球筋より経時的に記録した.MEP振幅の変化により,減少群1名,増大群4名,不変群7名の3群に分けた.減少群,不変群では,増大群に比べて,訓練後の上肢機能が比較的良かった.大脳皮質の被刺激性と上肢機能改善との間に,何らかの関係があることが示唆された....
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 37; no. 12; pp. 925 - 933 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 日本リハビリテーション医学会
18.12.2000
日本リハビリテーション医学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0034-351X 1880-778X |
DOI | 10.2490/jjrm1963.37.925 |
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Summary: | 脳卒中片麻痺患者27名に,通常の運動療法に加えて,分離運動を1日に500回以上反復する麻痺側上肢への集中訓練を2~6週間併用したところ,麻痺側の上肢機能は改善した.また,その中の12名について,8の字コイルを用いて,経頭蓋磁気刺激による運動誘発電位(motor evoked potential: MEP)を,患側の母指球筋より経時的に記録した.MEP振幅の変化により,減少群1名,増大群4名,不変群7名の3群に分けた.減少群,不変群では,増大群に比べて,訓練後の上肢機能が比較的良かった.大脳皮質の被刺激性と上肢機能改善との間に,何らかの関係があることが示唆された. |
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ISSN: | 0034-351X 1880-778X |
DOI: | 10.2490/jjrm1963.37.925 |