嚥下障害のリハビリテーションにおけるvideofluorographyの応用

嚥下障害の治療指向的評価法としてvideofluorography検査を26例の機能的嚥下障害が疑われた患者に施行し,嚥下障害のリハビリアプローチ上,重要な-むせの意義,体位の影響,食物形態の影響-について検討した. 誤嚥とむせは,約3分の1の症例で相関せず,むせのないことが安全な嚥下とはいえなかった.体位では従来,体幹垂直位が推奨されてきたが,体幹後屈位の方が誤嚥の程度が軽く,より嚥下しやすい体位であった.食物形態については,固形物は口腔期障害を増悪し,咽頭期障害(誤嚥)を軽減した....

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 23; no. 3; pp. 121 - 124
Main Authors 出江, 紳一, 千野, 直一, 森, ひろみ, 才藤, 栄一, 木村, 彰男, 矢守, 茂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本リハビリテーション医学会 01.05.1986
日本リハビリテーション医学会
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ISSN0034-351X
1880-778X
DOI10.2490/jjrm1963.23.121

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Summary:嚥下障害の治療指向的評価法としてvideofluorography検査を26例の機能的嚥下障害が疑われた患者に施行し,嚥下障害のリハビリアプローチ上,重要な-むせの意義,体位の影響,食物形態の影響-について検討した. 誤嚥とむせは,約3分の1の症例で相関せず,むせのないことが安全な嚥下とはいえなかった.体位では従来,体幹垂直位が推奨されてきたが,体幹後屈位の方が誤嚥の程度が軽く,より嚥下しやすい体位であった.食物形態については,固形物は口腔期障害を増悪し,咽頭期障害(誤嚥)を軽減した.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.23.121