温暖化政策支援モデルのための県別ブナ林影響関数の開発
温暖化政策支援モデルAIM/Impact [Policy] への実装を想定し、地球温暖化によるブナ林の分布適域の変化を簡易に推計できるよう、年平均気温変化及び年降水量変化率を説明変数とする県別ブナ林影響関数を開発した。開発した影響関数に基づく分析により、北海道・群馬・長野では2℃ 程度の気温上昇ではブナ林の分布適域が減少しないものの、2℃ を越して気温上昇した場合、降水量が増加しない限りは分布適域が減少することが示された。東北、北陸、山陰では、現時点でブナ林の分布適域が広く、気温上昇に応じて減少するものの、比較的多くの分布適域が残存する。一方、太平洋側の地域では、わずかな気温上昇でも分布適域が...
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Published in | 地球環境シンポジウム講演論文集 Vol. 16; pp. 111 - 119 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
公益社団法人 土木学会
2008
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Online Access | Get full text |
ISSN | 1884-8419 |
DOI | 10.2208/proge.16.111 |
Cover
Summary: | 温暖化政策支援モデルAIM/Impact [Policy] への実装を想定し、地球温暖化によるブナ林の分布適域の変化を簡易に推計できるよう、年平均気温変化及び年降水量変化率を説明変数とする県別ブナ林影響関数を開発した。開発した影響関数に基づく分析により、北海道・群馬・長野では2℃ 程度の気温上昇ではブナ林の分布適域が減少しないものの、2℃ を越して気温上昇した場合、降水量が増加しない限りは分布適域が減少することが示された。東北、北陸、山陰では、現時点でブナ林の分布適域が広く、気温上昇に応じて減少するものの、比較的多くの分布適域が残存する。一方、太平洋側の地域では、わずかな気温上昇でも分布適域が減少することが示された。 |
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ISSN: | 1884-8419 |
DOI: | 10.2208/proge.16.111 |