高カリウム血症性周期性四肢麻痺の1例
周期性四肢麻痺は周知のごとく低カリウム血症に伴うものが大多数を占めるが, 1956年Gamstorp1)は臨床的に周期性四肢麻痺症状を呈し,特徴的な高カリウム血症を伴う2家系の症例について,詳細な調査を行なつてこれを従来の周期性四肢麻痺とは別の独立疾患として, adynamia episodica hereditariaと命名した.その後現在まで欧米では数家系が報告されている.本邦では甲状線機能亢進症に伴う高カリウム血症性周期性四肢麻痺の報告2)3)はあるが,本態性のadynamia episodica hereditariaの確実な症例は見当らない.われわれは最近高カリウム血症性周期性四肢麻...
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          | Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 58; no. 8; pp. 744 - 748 | 
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| Main Authors | , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本内科学会
    
        1969
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| ISSN | 0021-5384 1883-2083  | 
| DOI | 10.2169/naika.58.744 | 
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| Summary: | 周期性四肢麻痺は周知のごとく低カリウム血症に伴うものが大多数を占めるが, 1956年Gamstorp1)は臨床的に周期性四肢麻痺症状を呈し,特徴的な高カリウム血症を伴う2家系の症例について,詳細な調査を行なつてこれを従来の周期性四肢麻痺とは別の独立疾患として, adynamia episodica hereditariaと命名した.その後現在まで欧米では数家系が報告されている.本邦では甲状線機能亢進症に伴う高カリウム血症性周期性四肢麻痺の報告2)3)はあるが,本態性のadynamia episodica hereditariaの確実な症例は見当らない.われわれは最近高カリウム血症性周期性四肢麻痺の1例を経験し,家族性遺伝性は証明し得なかつたが,諸検査の結果から一応本態性と考えられたので報告する. | 
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| ISSN: | 0021-5384 1883-2083  | 
| DOI: | 10.2169/naika.58.744 |