設計VEの活用・普及方策に関する一考察

設計業務は、社会資本の機能、強度、安全性等のみならず、建設費やその後の維持管理費等を大きく左右する極めて重要な業務であり、公共工事の品質を確保する上では、設計業務の品質確保は重要な課題である。一方、国土交通省では目的物の機能を確保した上で効果的にコスト縮減を図る手法として、他の様々な分野で顕著な成果を挙げてきた設計VEの活用が通達され、国土技術政策総合研究所も設計VEの普及のためガイドライン (案) を公表する等技術情報の提供に努めてきたが、現場においては設計VEは未だ十分に普及したとは言えないのが現状である。このため、本論文では設計業務の品質確保・向上の一貫として設計VEを位置づけるとともに...

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Bibliographic Details
Published in建設マネジメント研究論文集 Vol. 14; pp. 207 - 214
Main Author 伊藤, 弘之
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 2007
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ISSN1884-8311
DOI10.2208/procm.14.207

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Summary:設計業務は、社会資本の機能、強度、安全性等のみならず、建設費やその後の維持管理費等を大きく左右する極めて重要な業務であり、公共工事の品質を確保する上では、設計業務の品質確保は重要な課題である。一方、国土交通省では目的物の機能を確保した上で効果的にコスト縮減を図る手法として、他の様々な分野で顕著な成果を挙げてきた設計VEの活用が通達され、国土技術政策総合研究所も設計VEの普及のためガイドライン (案) を公表する等技術情報の提供に努めてきたが、現場においては設計VEは未だ十分に普及したとは言えないのが現状である。このため、本論文では設計業務の品質確保・向上の一貫として設計VEを位置づけるとともに、現場で設計VEが普及しない構造的な原因として、現在の発注者が有する技術特性や職場の体制等の観点から考察するとともに、その考察結果を踏まえて、(1) 発注者が重点的に行うべき検討項目、(2) 民間事業者の技術の活用、(3) 発注者における設計VE検討結果の共有・活用の仕組みの構築から構成される設計VEの活用・普及方策を提案した。
ISSN:1884-8311
DOI:10.2208/procm.14.207