医事課窓口派遣職員の医療安全参加への試み クレーム研修を通して

病院業務の外部委託が進行している。派遣職員に対して医療安全参加への解決法が求められている。その一つの試みとしてクレーム研修を行った。研修対象は30人の医事窓口派遣職員とした。6人を1グループとし、研修者を5グループに分けた。1グループの研修時間は約110分とした。研修評価には終了時のアンケートを用いた。研修指導要領と教材を自前で作成し、それに従って研修を行うことで、研修の質の確保に努めた。研修目標は、「クレームに前向きに取り組む意欲を養う」、とした。研修実施上の工夫として、(1) 研修者相互間の緊張をほぐす目的で、アイスブレーキングを設定、(2) 同じクレーム課題について研修開始時と終了時に対...

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Published in日本医療マネジメント学会雑誌 Vol. 9; no. 4; pp. 562 - 565
Main Authors 岡田, 貴子, 塚原, 洋子, 杉浦, 良啓, 村上, 都紀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会 01.03.2009
日本医療マネジメント学会
Subjects
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ISSN1881-2503
1884-6807
DOI10.11191/jhm2006.9.562

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Summary:病院業務の外部委託が進行している。派遣職員に対して医療安全参加への解決法が求められている。その一つの試みとしてクレーム研修を行った。研修対象は30人の医事窓口派遣職員とした。6人を1グループとし、研修者を5グループに分けた。1グループの研修時間は約110分とした。研修評価には終了時のアンケートを用いた。研修指導要領と教材を自前で作成し、それに従って研修を行うことで、研修の質の確保に努めた。研修目標は、「クレームに前向きに取り組む意欲を養う」、とした。研修実施上の工夫として、(1) 研修者相互間の緊張をほぐす目的で、アイスブレーキングを設定、(2) 同じクレーム課題について研修開始時と終了時に対応の内容を記録し、その結果の比較、を行った。研修内容は、(1) クレームの4大要求 (機能・品質要求、経済的要求、愛情要求、尊厳要求) の説明と対処法、(2) ロールプレイによるクレーム事例演習とした。参加者自身の83%が過去のクレーム対応に不満を抱いていた。このような背景もあり、参加者全員が今回の研修を役立ったと評価した。以上より、研修目標は達成できたと考えた。
ISSN:1881-2503
1884-6807
DOI:10.11191/jhm2006.9.562