大規模河川下流域を対象とした海面上昇による氾濫リスク推定のための基礎的分析

気候変動に伴い, 海面上昇による洪水の危険性が高まることが危惧されている. この影響の及ぶ範囲とその要素を把握する際には, 広域を面的に分析する必要がある. この点に関してGISの援用が有用である。しかし, このような情報を全国で統一した基準で評価する際に, 使用する地理情報の集計単位が様々であったり, 情報そのものが散在している点は否めない.本研究では, 日本全国を対象とした影響要素の把握を目指すために, まず, 分析のための流域データセット構築を進めた.続いて, 全国10の主要河川下流域を対象として, 護岸および堤防等の無い地形条件のみを考慮に入れたレベル湛水法による氾濫シミュレーションを...

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Published in地球環境シンポジウム講演論文集 Vol. 16; pp. 79 - 86
Main Authors 郡司, 美佳, 三村, 信男, 桑原, 祐史, 小柳, 武和, 横木, 裕宗
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 2008
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ISSN1884-8419
DOI10.2208/proge.16.79

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Summary:気候変動に伴い, 海面上昇による洪水の危険性が高まることが危惧されている. この影響の及ぶ範囲とその要素を把握する際には, 広域を面的に分析する必要がある. この点に関してGISの援用が有用である。しかし, このような情報を全国で統一した基準で評価する際に, 使用する地理情報の集計単位が様々であったり, 情報そのものが散在している点は否めない.本研究では, 日本全国を対象とした影響要素の把握を目指すために, まず, 分析のための流域データセット構築を進めた.続いて, 全国10の主要河川下流域を対象として, 護岸および堤防等の無い地形条件のみを考慮に入れたレベル湛水法による氾濫シミュレーションを行った. この分析を通して, 主要河川下流域を対象とした海域からの氾濫危険性の人口及び土地利用への影響を分析した.
ISSN:1884-8419
DOI:10.2208/proge.16.79