脳血管障害片麻痺患者の理学療法が運動負荷時酸素摂取応答と運動効率に与える影響

今回,我々は呼気ガス分析による運動負荷試験を試行してCVA片麻痺患者の回復期リハビリテーション期における運動耐容能と運動エネルギー効率の改善の有無について検討を行った。対象は,当センターに入院した歩行可能なCVA片麻痺患者29名(男性23名,女性6名,年齢55.7歳)とした。運動麻痺の程度による比較検討するために,下肢のBrunnstrom StageによりIII∼IVの重度障害群とV∼VIの軽度障害群の2群に分類した。入院時と退院時のVO2 peakを比較すると、重度障害群では,有意に改善したのに対して,軽度障害群では改善傾向を示した。また,max WRでは,重度及び軽度障害群で有意に改善し...

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Published in理学療法科学 Vol. 16; no. 4; pp. 187 - 189
Main Authors 古川, 宏, 岩橋, 正典, 加藤, 順一, 横山, 光宏, 吉井, 次男, 谷崎, 俊郎, 村上, 雅仁, 平山, 昌男, 山辺, 裕, 永田, 安雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2001
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.16.187

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Summary:今回,我々は呼気ガス分析による運動負荷試験を試行してCVA片麻痺患者の回復期リハビリテーション期における運動耐容能と運動エネルギー効率の改善の有無について検討を行った。対象は,当センターに入院した歩行可能なCVA片麻痺患者29名(男性23名,女性6名,年齢55.7歳)とした。運動麻痺の程度による比較検討するために,下肢のBrunnstrom StageによりIII∼IVの重度障害群とV∼VIの軽度障害群の2群に分類した。入院時と退院時のVO2 peakを比較すると、重度障害群では,有意に改善したのに対して,軽度障害群では改善傾向を示した。また,max WRでは,重度及び軽度障害群で有意に改善した。重度障害群と比較して軽度障害群では,患側下肢を含めた運動遂行能力が高く,早期歩行自立の獲得ができ,末梢運動骨格筋機能の向上による運動エネルギー効率の改善につながったものと考えられる。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.16.187