マルチスケールモデリングに基づく粒状体の負荷面の評価

均質化理論に基づくマルチスケールモデリングにおけるミクロスケール問題はマクロスケール問題に対する構成関係を与えると解釈される.本研究では,この解釈に基づき粒状体の3次元ミクロスケール解析を実施し,粒状体の巨視的な負荷面の評価を行った.まず,マルチスケールモデリングの概要について述べ,ミクロスケール問題がマクロスケール問題に対する構成関係を与えることを示した.次に,3次元ミクロスケール解析により負荷面および負荷面と関連のある流動則について評価・考察した.その結果,粒状材料の負荷面は角点を含む曲面となり移動・回転硬化を示すこと,角点付近では塑性ひずみ増分の増分非線形性が現れること,π平面においては...

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Published in土木学会論文集C Vol. 62; no. 3; pp. 667 - 678
Main Authors 金子, 賢治, 高嶋, 孝征, 堤, 成一郎, 熊谷, 浩二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2006
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ISSN1880-604X
DOI10.2208/jscejc.62.667

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Summary:均質化理論に基づくマルチスケールモデリングにおけるミクロスケール問題はマクロスケール問題に対する構成関係を与えると解釈される.本研究では,この解釈に基づき粒状体の3次元ミクロスケール解析を実施し,粒状体の巨視的な負荷面の評価を行った.まず,マルチスケールモデリングの概要について述べ,ミクロスケール問題がマクロスケール問題に対する構成関係を与えることを示した.次に,3次元ミクロスケール解析により負荷面および負荷面と関連のある流動則について評価・考察した.その結果,粒状材料の負荷面は角点を含む曲面となり移動・回転硬化を示すこと,角点付近では塑性ひずみ増分の増分非線形性が現れること,π平面においては塑性ひずみ増分の増分非線形性が顕著なため負荷面を一意的に定めることが困難であること等の知見を得た.
ISSN:1880-604X
DOI:10.2208/jscejc.62.667