不連続面の挙動を考慮可能な解析手法を用いた情報化施工の提案

大規模地下空洞掘削時の周辺岩盤の変形挙動と安定性には,断層,節理などの不連続面の挙動が大きな影響を与えていると考えられる.本論文では,小丸川発電所の地下発電所空洞掘削でのBTVによる不連続面観察結果を分析するとともに,不連続面の挙動を考慮できる解析モデルであるMBCモデルによる解析を実施した.解析と実測との比較により,解析の有効性を検証した.その結果,空洞掘削時にBTVにより観測された不連続面の挙動をモデル化することで,空洞の変形挙動を精度良く表現することができた.不連続性岩盤中での大規模空洞掘削において,掘削中の不連続面挙動の観察結果から,その挙動を考慮した解析を実施することが有効であること...

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Published in土木学会論文集F Vol. 65; no. 1; pp. 17 - 31
Main Authors 堀井, 秀之, 新, 孝一, 蒋, 宇静, 江藤, 芳武, 澤田, 昌孝, 吉田, 秀典, 山下, 裕司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2009
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ISSN1880-6074
DOI10.2208/jscejf.65.17

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Summary:大規模地下空洞掘削時の周辺岩盤の変形挙動と安定性には,断層,節理などの不連続面の挙動が大きな影響を与えていると考えられる.本論文では,小丸川発電所の地下発電所空洞掘削でのBTVによる不連続面観察結果を分析するとともに,不連続面の挙動を考慮できる解析モデルであるMBCモデルによる解析を実施した.解析と実測との比較により,解析の有効性を検証した.その結果,空洞掘削時にBTVにより観測された不連続面の挙動をモデル化することで,空洞の変形挙動を精度良く表現することができた.不連続性岩盤中での大規模空洞掘削において,掘削中の不連続面挙動の観察結果から,その挙動を考慮した解析を実施することが有効であることを示し,両者を組み合わせた情報化施工評価フローを提案した.
ISSN:1880-6074
DOI:10.2208/jscejf.65.17