ラブ法手術患者に対するクリニカルパス導入効果の検討
ラブ法手術を受けた42例を対象とし,パス導入前後で患者を2群に分け,術後入院日数,後療法,入院費総額,術後成績を比較し,パス導入による効果を検討した.当院のパスは術後用で,術後2日目で立位,10日目で抜糸,14日目で退院となっている.パス導入により,術後立位までの平均日数は,2.5日から2.0日と短縮し,術後入院日数は,パス導入により平均18.8日から13.8日と有意な短縮効果があった.入院費総額は,平均90.5万円から76.2万円に減少し,有意な費用削減効果を認めた.各主治医別の術後入院日数は,入院期間の長い医師と短い医師との較差がパスにより減少していた.すなわち,漫然と後療法を行っていた医...
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| Published in | 日本腰痛学会雑誌 Vol. 8; no. 1; pp. 77 - 82 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本腰痛学会
2002
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1345-9074 1882-1863 |
| DOI | 10.3753/yotsu.8.77 |
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| Summary: | ラブ法手術を受けた42例を対象とし,パス導入前後で患者を2群に分け,術後入院日数,後療法,入院費総額,術後成績を比較し,パス導入による効果を検討した.当院のパスは術後用で,術後2日目で立位,10日目で抜糸,14日目で退院となっている.パス導入により,術後立位までの平均日数は,2.5日から2.0日と短縮し,術後入院日数は,パス導入により平均18.8日から13.8日と有意な短縮効果があった.入院費総額は,平均90.5万円から76.2万円に減少し,有意な費用削減効果を認めた.各主治医別の術後入院日数は,入院期間の長い医師と短い医師との較差がパスにより減少していた.すなわち,漫然と後療法を行っていた医師がパスの導入により減少したことが考えられ,またそれが入院期間短縮の大きな要因となっていると考えられた.パスの使用前後で術後成績の差は認められず,ラブ手術後の入院治療の標準化にパスは有効であると考えられた. |
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| ISSN: | 1345-9074 1882-1863 |
| DOI: | 10.3753/yotsu.8.77 |