ジネンジョの茎頂からの植物体再生および順化
ジネンジョの茎頂から植物体を得るための培地条件およびその順化について検討した. 茎頂からの茎葉分化は, Linsmaier and Skoog (LS) の培地にNAA 0.01~0.1mg/lとBA 0.1mg/l添加した培地が最適であり, その分化率は90%以上あった. つぎに, 茎頂培養培地では根はほとんど分化しないため, 茎頂培養で茎葉分化した個体について発根培地を検討した. その結果, LS培地の無機塩を2分の1に希釈した培地が適しており, 移植2ヵ月後には根数が多く生育良好で順化可能な幼植物が多数得られた. 順化は, 幼植物を殺菌土に移植し最初の約1週間は寒冷紗とビーカーで強光と乾...
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| Published in | 植物組織培養 Vol. 5; no. 1; pp. 11 - 14 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | English Japanese |
| Published |
日本植物細胞分子生物学会
1988
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| ISSN | 0289-5773 1884-7706 |
| DOI | 10.5511/plantbiotechnology1984.5.11 |
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| Summary: | ジネンジョの茎頂から植物体を得るための培地条件およびその順化について検討した. 茎頂からの茎葉分化は, Linsmaier and Skoog (LS) の培地にNAA 0.01~0.1mg/lとBA 0.1mg/l添加した培地が最適であり, その分化率は90%以上あった. つぎに, 茎頂培養培地では根はほとんど分化しないため, 茎頂培養で茎葉分化した個体について発根培地を検討した. その結果, LS培地の無機塩を2分の1に希釈した培地が適しており, 移植2ヵ月後には根数が多く生育良好で順化可能な幼植物が多数得られた. 順化は, 幼植物を殺菌土に移植し最初の約1週間は寒冷紗とビーカーで強光と乾燥から幼植物を保護することで容易となった. 供試茎頂は, ウイルス罹病株から採取したムカゴの芽の先端部のものであったが, ウイルス症状を示さない株が多数得られた. |
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| ISSN: | 0289-5773 1884-7706 |
| DOI: | 10.5511/plantbiotechnology1984.5.11 |