女性脳神経外科医のキャリア形成 私の場合
小児脳神経外科医として働きながら, 妊娠/出産/育児を経験した筆者の体験談を紹介し, 産休/育休制度および待機児童問題を概説した. 日本の女性医師の割合は他国と比べると低いものの増加傾向を示しており, 以前よりも多様な診療科が選択肢となりつつある. 脳神経外科領域においても, 女性会員の割合は増えており, サブスぺシャリティの選択肢も広がっている. 多様な条件下で多彩な働き方や価値観を尊重するためには, 不公平感を払拭する必要があり, 能力に対する評価や報酬, 昇格/降格などといった人事評価を客観的にできる仕組みが望ましい. 国民に対して安定的な脳神経外科診療を提供するためには, 脳神経外科医...
Saved in:
Published in | 脳神経外科ジャーナル Vol. 32; no. 1; pp. 11 - 19 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
01.01.2023
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0917-950X 2187-3100 |
DOI | 10.7887/jcns.32.11 |
Cover
Summary: | 小児脳神経外科医として働きながら, 妊娠/出産/育児を経験した筆者の体験談を紹介し, 産休/育休制度および待機児童問題を概説した. 日本の女性医師の割合は他国と比べると低いものの増加傾向を示しており, 以前よりも多様な診療科が選択肢となりつつある. 脳神経外科領域においても, 女性会員の割合は増えており, サブスぺシャリティの選択肢も広がっている. 多様な条件下で多彩な働き方や価値観を尊重するためには, 不公平感を払拭する必要があり, 能力に対する評価や報酬, 昇格/降格などといった人事評価を客観的にできる仕組みが望ましい. 国民に対して安定的な脳神経外科診療を提供するためには, 脳神経外科医の確保が喫緊の課題であるという問題意識を皆が共有する必要がある. |
---|---|
ISSN: | 0917-950X 2187-3100 |
DOI: | 10.7887/jcns.32.11 |