脳血管障害患者の機能回復に関する研究 長期回復群の検討を中心に
本研究の目的は、脳血管障害患者の機能回復過程を類型化し、回復が長期にわたる群の存在を明らかにし、その特徴を示すことである。対象は131名の片麻痺患者。方法はMOA,MFS,MMS,BIの入院時、1、2、3、6か月後の値を測定し標準得点化した。調査期間を前期、後期と分け、標準得点が1/4SD以上上昇した場合を回復と定義し、回復が前後期にわたって持続したものを長期回復群とした。長期回復群の比率はBIが28%と最も高く、次いでMOA,MMSの順で、MFSが4%と最も低かった。BIの比率が高かった理由は評価尺度の違いが考えられた。長期回復群の特徴は、MFSをのぞき入院時の値は低いが、入院前期も後期も同...
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| Published in | 理学療法科学 Vol. 16; no. 2; pp. 53 - 58 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
理学療法科学学会
2001
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| Subjects | |
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| ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
| DOI | 10.1589/rika.16.53 |
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| Summary: | 本研究の目的は、脳血管障害患者の機能回復過程を類型化し、回復が長期にわたる群の存在を明らかにし、その特徴を示すことである。対象は131名の片麻痺患者。方法はMOA,MFS,MMS,BIの入院時、1、2、3、6か月後の値を測定し標準得点化した。調査期間を前期、後期と分け、標準得点が1/4SD以上上昇した場合を回復と定義し、回復が前後期にわたって持続したものを長期回復群とした。長期回復群の比率はBIが28%と最も高く、次いでMOA,MMSの順で、MFSが4%と最も低かった。BIの比率が高かった理由は評価尺度の違いが考えられた。長期回復群の特徴は、MFSをのぞき入院時の値は低いが、入院前期も後期も同様の機能回復を示し、6か月後には短期回復群と差がなくなることであった。 |
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| ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
| DOI: | 10.1589/rika.16.53 |