高交換容量の陰イオン交換カラムを用いる紫外検出イオンクロマトグラフィーによる海水中の全窒素の定量

分離カラムとして交換容量の大きいTSK gel-SAX(3.7meq/g),溶離液として濃度の高い塩化ナトリウム溶液(0.5M)を用いることにより,海水中の亜硝酸イオン,硝酸イオン,臭化物イオンを塩化物イオンの影響に,良好に分離,定量できた.又,海水の全窒素を定量するため,アルカリ性ペルオキソ二硫酸分解,中和の前処理をした海水に本法を適用したところ,カドミウムカラム還元法と同一の結果が得られた.前処理した海水には多量の硫酸イオンが含まれるが,これはカラムに保持されることなく,試料注入後2分間以内に溶出することも分かった....

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Published in分析化学 Vol. 45; no. 7; pp. 711 - 715
Main Authors 並木, 博, 井上, 順子, 中村, 栄子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.07.1996
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.45.711

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Summary:分離カラムとして交換容量の大きいTSK gel-SAX(3.7meq/g),溶離液として濃度の高い塩化ナトリウム溶液(0.5M)を用いることにより,海水中の亜硝酸イオン,硝酸イオン,臭化物イオンを塩化物イオンの影響に,良好に分離,定量できた.又,海水の全窒素を定量するため,アルカリ性ペルオキソ二硫酸分解,中和の前処理をした海水に本法を適用したところ,カドミウムカラム還元法と同一の結果が得られた.前処理した海水には多量の硫酸イオンが含まれるが,これはカラムに保持されることなく,試料注入後2分間以内に溶出することも分かった.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.45.711