ルーブリックを評価基準に用いた感想文指導に関する研究

本研究では,感想文の客観的評価法であるルーブリックを活用した感想文指導を実施し,その効果について検討した.学生に800文字程度の課題文を与え,プレテストとして感想文を作成させた.そして,感想文評価用ルーブリックの7つの指導項目(要約,句読点,段落,文意,妥当性,構成,説得力)にそって得点化した.感想文指導では,ルーブリックの7つの指導項目にそって書き方を説明した.提出された練習課題について7つの指導項目に分けて添削し,得点化してフィードバックした.5回の練習後,ポストテストを実施した.結果,指導項目の「要約」「段落」は,練習1回目から,その他の「句読点」「文意」「妥当性」「構成」「説得力」につ...

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Published in高知リハビリテーション学院紀要 Vol. 19; no. 2; pp. 55 - 60
Main Authors 池, 聡, 石川, 裕治, 櫻木, 理恵, 光内, 梨佐, 吉村, 知佐子, 高地, 正音, 稲田, 勤, 土居, 奈央
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院 30.03.2018
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ISSN1345-5648
2433-4553
DOI10.15028/kochireha.19.2_55

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Summary:本研究では,感想文の客観的評価法であるルーブリックを活用した感想文指導を実施し,その効果について検討した.学生に800文字程度の課題文を与え,プレテストとして感想文を作成させた.そして,感想文評価用ルーブリックの7つの指導項目(要約,句読点,段落,文意,妥当性,構成,説得力)にそって得点化した.感想文指導では,ルーブリックの7つの指導項目にそって書き方を説明した.提出された練習課題について7つの指導項目に分けて添削し,得点化してフィードバックした.5回の練習後,ポストテストを実施した.結果,指導項目の「要約」「段落」は,練習1回目から,その他の「句読点」「文意」「妥当性」「構成」「説得力」についても練習2回目からプレテストとの間に有意差を認めた(p<0.05).また,7項目全てにおいてプレテストよりポストテストのほうが有意に得点は高かった(p<0.01).以上より,今回用いた感想文指導方法は,学生の感想文作成能力を短期間で改善させうるものと考えられた.
ISSN:1345-5648
2433-4553
DOI:10.15028/kochireha.19.2_55