胃瘻造設患者様のトラブル改善を目指して あなたの胃瘻をお守りします

当病棟の胃瘻造設の患者様は19名で全体の32%を占めている。 胃瘻は鼻腔チューブに比べ、不快感・合併症も少なく管理しやすいが、自己抜去や創部感染のトラブルが多い。そこで、2名を対象に、改善に取り組み、効果を得たので報告する。Y氏:[多発性脳梗塞、脳血管性痴呆]、入院4ヶ月間で自己抜去4回を起こしていた。 ミトン手袋を着用するも1回自己抜去あり。合計5回の自己抜去により創部は発赤、肉芽形成、浸出液が出ており、バルンカテーテル16Fr挿入。 M氏:[多発性脳梗塞・痴呆]入院1年7ヶ月で、自己抜去4回、掻痒感を伴う皮膚疾患があり、テープによるカテーテルの固定が困難。創部は発赤はないが浸出液が多く、バ...

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Published in昭和病院雑誌 Vol. 3; no. 2; pp. 118 - 124
Main Authors 山本, 三富美, 宮本, 晃揮, 村山, 美香, 藤野, 勝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 医療法人茜会 昭和病院 2007
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ISSN1880-1528
1880-151X
DOI10.11163/akanekai.3.118

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Summary:当病棟の胃瘻造設の患者様は19名で全体の32%を占めている。 胃瘻は鼻腔チューブに比べ、不快感・合併症も少なく管理しやすいが、自己抜去や創部感染のトラブルが多い。そこで、2名を対象に、改善に取り組み、効果を得たので報告する。Y氏:[多発性脳梗塞、脳血管性痴呆]、入院4ヶ月間で自己抜去4回を起こしていた。 ミトン手袋を着用するも1回自己抜去あり。合計5回の自己抜去により創部は発赤、肉芽形成、浸出液が出ており、バルンカテーテル16Fr挿入。 M氏:[多発性脳梗塞・痴呆]入院1年7ヶ月で、自己抜去4回、掻痒感を伴う皮膚疾患があり、テープによるカテーテルの固定が困難。創部は発赤はないが浸出液が多く、バルンカテーテル20Fr挿入。両氏への対策: 先ずミトンの手袋を外し、カテーテルを目に触れない様に胃瘻保護帯の中に納める事で自己抜去や保護帯を外す行為もなくなり結果的に、病棟内の抑制はゼロとなった。 スキンケア観察を続ける事で創部の発赤、肉芽形成、浸出液は軽減され、ミニボタンに交換も可能となった。
ISSN:1880-1528
1880-151X
DOI:10.11163/akanekai.3.118