肺炎に対するgrepafloxacinとofloxacinの二重盲検比較試験
ニューキノロン系合成抗菌薬grepafloxacin (GPFX, OPC-17116) の肺炎に対する有効性, 安全性および有用性を客観的に評価する目的でofloxacin (OFLX) を対照薬とした二重盲検比較試験を実施した。用法・用量は, GPFX1回300mg1日1回, OFLX1回200mg1日3回とし, 原則として14日間経口投与した。 1) 総症例256例中臨床効果解析対象225例の臨床効果は, GPFX群96.4%(108/112), OFLX群92.9%(105/113) の有効率であった。両群問に有意差はみられず, 有効率の差の90%信頼区間は-1.4%~8.4%であり,...
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          | Published in | 日本化学療法学会雑誌 Vol. 45; no. 6; pp. 442 - 462 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益社団法人 日本化学療法学会
    
        25.06.1997
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| Subjects | |
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| ISSN | 1340-7007 1884-5886  | 
| DOI | 10.11250/chemotherapy1995.45.442 | 
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| Summary: | ニューキノロン系合成抗菌薬grepafloxacin (GPFX, OPC-17116) の肺炎に対する有効性, 安全性および有用性を客観的に評価する目的でofloxacin (OFLX) を対照薬とした二重盲検比較試験を実施した。用法・用量は, GPFX1回300mg1日1回, OFLX1回200mg1日3回とし, 原則として14日間経口投与した。 1) 総症例256例中臨床効果解析対象225例の臨床効果は, GPFX群96.4%(108/112), OFLX群92.9%(105/113) の有効率であった。両群問に有意差はみられず, 有効率の差の90%信頼区間は-1.4%~8.4%であり, 同等性が検証された。 2) 細菌学的効果は, GPFX群96.4%(27/28), OFLX群97.0%(32/33) の菌消失率であり, 両群間に有意差はみられなかった。 3) 副作用の発現率は, GPFX群2.4%(3/125), OFLX群5.0%(6/120), 臨床検査値異常変動の発現率は, それぞれ15.8%(19/120), 11.4%(13/114) であり, いずれにおいても両群間に有意差はみられなかった。また, 安全性は, GPFX群81.8%(99/121), OFLX群83.5%(96/115) の安全率であり, 両群間に有意差はみられなかった。 4) 有用性は, GPFX群94.5%(104/110), OFLX群91.0%(101/111) の有用率であった。両群間に有意差はみられず, 有用率の差の90%信頼区間は-22%~9.3%であり, 同等性が検証された。 以上の成績より, 肺炎に対してGPFX1回300mg1日1回投与は, OFLX1回200mg1日3回投与と同等の臨床的有用性が確認された。 | 
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| ISSN: | 1340-7007 1884-5886  | 
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1995.45.442 |