MRSA保菌者に対する周術期対策 外科系各科アンケート成績の比較

MRSA保菌者の周術期対策を外科系7科の医師がどのように認識しているかアンケート調査した。回答者数 (回答率): 406/643名 (63%)。「定められた院内感染対策を守る」と, 「鼻腔MRSA保菌者では, 術前にmupirocin軟膏を使用し除菌を図る」は, 全科ともに50%以上の合意度であった。「鼻腔以外にMRSAを保菌する場合, 消毒薬を加え入浴あるいはシャワーする」は, 胸部外科, 一般外科と脳神経外科では50%以Lの合意度であったが, 他の4科では50%以下であった。「喀痰などその他の部位のMRSA (感染症ではない) については, 抗MRSA薬を投与して術前に除菌を図る」は, 全...

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Published in日本化学療法学会雑誌 Vol. 49; no. 9; pp. 546 - 550
Main Authors 岩井, 重富, 横山, 隆, 藤井, 修照, 真下, 啓二, 品川, 長夫, 竹山, 廣光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 25.09.2001
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ISSN1340-7007
1884-5886
DOI10.11250/chemotherapy1995.49.546

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Summary:MRSA保菌者の周術期対策を外科系7科の医師がどのように認識しているかアンケート調査した。回答者数 (回答率): 406/643名 (63%)。「定められた院内感染対策を守る」と, 「鼻腔MRSA保菌者では, 術前にmupirocin軟膏を使用し除菌を図る」は, 全科ともに50%以上の合意度であった。「鼻腔以外にMRSAを保菌する場合, 消毒薬を加え入浴あるいはシャワーする」は, 胸部外科, 一般外科と脳神経外科では50%以Lの合意度であったが, 他の4科では50%以下であった。「喀痰などその他の部位のMRSA (感染症ではない) については, 抗MRSA薬を投与して術前に除菌を図る」は, 全科50%以下の合意度であった。「上記の処置を行っても手術までにMRSAが除菌できない易感染宿主の大手術では, 感染対策専門医に相談した上で抗MRSA薬を感染子防に使用してもよい」についての全科平均の合意度は53%であった。
ISSN:1340-7007
1884-5886
DOI:10.11250/chemotherapy1995.49.546