慢性気道感染症に対するgrepafloxacinとofloxacinの二重盲検比較試験

ニューキノロン系合成抗菌薬grepafloxacin (GPFX, OPC-17116) の慢性気遵感染症に対する有効性, 安全性および有用性を客観的に評価する日的でofloxacin (OFLX) を対照薬とした二重盲検比較試験を実施した。用法・用量は, GPFX1回300mg1日1回, OFLX1回200mg1日3回とし, 原則として14日間経口投与した。1) 総症例203例中臨床効果解析対象190例の臨床効果は, GPFX群90.3%(84/93), OFLX群90.7%(88/97) の有効率であった。両群閥に有意差はみられず, 有効率の差の90%信頼区間は-7.3%~6.5%であり,...

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Published in日本化学療法学会雑誌 Vol. 45; no. 6; pp. 463 - 483
Main Author 小林, 宏行他
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 25.06.1997
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ISSN1340-7007
1884-5886
DOI10.11250/chemotherapy1995.45.463

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Summary:ニューキノロン系合成抗菌薬grepafloxacin (GPFX, OPC-17116) の慢性気遵感染症に対する有効性, 安全性および有用性を客観的に評価する日的でofloxacin (OFLX) を対照薬とした二重盲検比較試験を実施した。用法・用量は, GPFX1回300mg1日1回, OFLX1回200mg1日3回とし, 原則として14日間経口投与した。1) 総症例203例中臨床効果解析対象190例の臨床効果は, GPFX群90.3%(84/93), OFLX群90.7%(88/97) の有効率であった。両群閥に有意差はみられず, 有効率の差の90%信頼区間は-7.3%~6.5%であり, 同等性が検証された。 2) 細菌学的効果は, GPFX群72.9%(35/48), OFLX群84.2%(32/38) の菌消失率であり, 両群間に有意差はみられなかった。 3) 副作用の発現率は, GPFX群8.3%(8/96), OFLX群4.1%(4/98), 臨床検査値異常変動の発現率は, それぞれ122%(11/90), 6.7%(6/89) であり, いずれにおいても両群間に有意差はみられなかった。また, 安全性は, GPFIX群79.3%(73/92), OFLX群88.8%(79/89) の安全率であり, 両群間に有意差はみられなかった。 4) 有用性は, GPEX群86.8%(79/91), OFLX群87.5%(77/88) の有用率であった。両群間に有意差はみられず, 有用率の差の90%信頼区間は-9.0%~7.6%であり, 同等性が検証された。 以上の成績より, 慢性気道感染症に対しGPEX1回300mg1日1回投与は, OFLX1回200mg1日3回投与と同等の臨床的有用性が確認された。
ISSN:1340-7007
1884-5886
DOI:10.11250/chemotherapy1995.45.463