ステロイドとDDSの併用が有効であったと考えられるmulticentric reticulohistiocytosisの1例

57歳女性. 1997年10月頃より, 前額部に粟粒大の隆起性小結節が出現し始め, 次第に両手背, 前胸部, 腹部にも同様の皮疹を生じ, 手指, 膝の関節痛を伴うようになった. 組織学的にmulticentric reticulohistiocytosisと診断され, prednisolone 10mg/日投与されるも症状の改善を認めなかった. 我々は, 本患者に対しprednisolone 10mg/日に加えDDS75mg/日の併用を試みたところ, 皮疹および関節痛はすみやかに改善傾向を示し, 投与開始後9ヵ月を経過した現在も良好にコントロールされている. DDSは本疾患に対し試みる価値のあ...

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Published in皮膚 Vol. 42; no. 2; pp. 252 - 258
Main Authors 小川, 秀興, 溝口, 将之, 矢口, 均
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本皮膚科学会大阪地方会 2000
Subjects
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ISSN0018-1390
1884-541X
DOI10.11340/skinresearch1959.42.252

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Summary:57歳女性. 1997年10月頃より, 前額部に粟粒大の隆起性小結節が出現し始め, 次第に両手背, 前胸部, 腹部にも同様の皮疹を生じ, 手指, 膝の関節痛を伴うようになった. 組織学的にmulticentric reticulohistiocytosisと診断され, prednisolone 10mg/日投与されるも症状の改善を認めなかった. 我々は, 本患者に対しprednisolone 10mg/日に加えDDS75mg/日の併用を試みたところ, 皮疹および関節痛はすみやかに改善傾向を示し, 投与開始後9ヵ月を経過した現在も良好にコントロールされている. DDSは本疾患に対し試みる価値のある薬剤であると考えられた.
ISSN:0018-1390
1884-541X
DOI:10.11340/skinresearch1959.42.252