セルフ・ネグレクト状態にある高齢者に対する早期発見・早期対応の支援に関する文献レビュー

「要旨」本研究では, 先行文献レビューにより, セルフ・ネグレクト状態にある高齢者に対する早期発見・早期対応の支援の内容を明らかにし, 支援方策についての示唆を得ることを目的とした. データベース医中誌及びCiNiiを用い, キーワード「セルフ・ネグレクト」or「セルフネグレクト」で検索し, 23件の対象文献より研究の動向を検証した. さらに, 早期発見・早期対応の定義に着目した支援方策の記載のある19件の支援文献より支援内容を抽出した. 結果, 支援内容は, 早期発見【事例を地域のしくみづくりに生かす】など7カテゴリー, 早期対応【拒否されても, 支援の必要性を感じれば継続して関わる】など1...

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Published in岐阜聖徳学園大学看護学研究誌 no. 6; pp. 25 - 34
Main Authors 岡本名珠子, 纐纈朋弥
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 岐阜聖徳学園大学 31.03.2021
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ISSN2189-9525

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Summary:「要旨」本研究では, 先行文献レビューにより, セルフ・ネグレクト状態にある高齢者に対する早期発見・早期対応の支援の内容を明らかにし, 支援方策についての示唆を得ることを目的とした. データベース医中誌及びCiNiiを用い, キーワード「セルフ・ネグレクト」or「セルフネグレクト」で検索し, 23件の対象文献より研究の動向を検証した. さらに, 早期発見・早期対応の定義に着目した支援方策の記載のある19件の支援文献より支援内容を抽出した. 結果, 支援内容は, 早期発見【事例を地域のしくみづくりに生かす】など7カテゴリー, 早期対応【拒否されても, 支援の必要性を感じれば継続して関わる】など12カテゴリーで構成された. 地域住民や多職種による支援体制整備, 複数機関の支援者による支援の必要性判断と方向性の統一, 継続した関わりによる信頼関係構築, 地域・社会全体の継続的な関わりによる再発・悪化の予防を行う支援について示唆を得た.
ISSN:2189-9525