子どもとスポーツ - 移動運動の発達と二関節筋の機能

移動運動(ロコモーション)とは, 動物がある場所から別の場所に移動するための方法であり, 歩行, ランニング, スイミングなどの自発的な移動がある. 乳児の運動発達は, 這う, 立つ, 歩くという全身運動である粗大運動と, つかむ, 握るなどの手の運動である微細(巧緻)運動に分けられる. まず, 乳児は約3か月で首がすわるようになり, 4か月で支えられながら座れるようになる. その後, 8か月でハイハイとも呼ばれ, 上半身や股関節の筋力強化, 骨格の形成, 運動神経の発達に欠かせない動作である四足歩行が可能となり, 9か月でつかまり立ち, 生後1年頃にひとり歩きの二足歩行が可能となる. これま...

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Published in帝京大学スポーツ医療研究 Vol. 12; pp. 15 - 19
Main Authors 浅野星野安信, 田中秀幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科 28.02.2020
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ISSN1883-406X

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Summary:移動運動(ロコモーション)とは, 動物がある場所から別の場所に移動するための方法であり, 歩行, ランニング, スイミングなどの自発的な移動がある. 乳児の運動発達は, 這う, 立つ, 歩くという全身運動である粗大運動と, つかむ, 握るなどの手の運動である微細(巧緻)運動に分けられる. まず, 乳児は約3か月で首がすわるようになり, 4か月で支えられながら座れるようになる. その後, 8か月でハイハイとも呼ばれ, 上半身や股関節の筋力強化, 骨格の形成, 運動神経の発達に欠かせない動作である四足歩行が可能となり, 9か月でつかまり立ち, 生後1年頃にひとり歩きの二足歩行が可能となる. これまでに, 乳児歩行に関する研究は, 神経学的, 運動学的, 力学的な側面から多くの研究がされてきた.
ISSN:1883-406X