看護基礎教育における領域別臨地実習に関する倫理教育の現状と課題 - 2010年~2020年に発表された文献検討

「要旨」医学中央雑誌Web版を使用し「倫理」「実習」「看護学生」のワードと, それぞれの専門領域別ワードを含む国内で発表された58件の文献を対象とした. 専門領域別に見ると, 基礎看護は, 患者・看護師との出会い・体験を通して患者の人権について考え, 看護倫理教育の学習の動機付けとなっている. 成人看護では, 対象が自己決定できるように支援していくこと, 老年看護では, 高齢者の人権の尊重など倫理的な課題を敏感に感じていた. 母性看護では, 生命倫理や自尊感情を向上するかかわりについて学びを深め, 小児看護では, 子どもの権利や苦痛を最小限にするケアの重要性について学んでいた. 精神看護では,...

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Published in大和大学研究紀要 保健医療学部編 Vol. 8; pp. 31 - 43
Main Author 奥山幸子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大和大学 15.03.2022
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ISSN2432-5597

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Summary:「要旨」医学中央雑誌Web版を使用し「倫理」「実習」「看護学生」のワードと, それぞれの専門領域別ワードを含む国内で発表された58件の文献を対象とした. 専門領域別に見ると, 基礎看護は, 患者・看護師との出会い・体験を通して患者の人権について考え, 看護倫理教育の学習の動機付けとなっている. 成人看護では, 対象が自己決定できるように支援していくこと, 老年看護では, 高齢者の人権の尊重など倫理的な課題を敏感に感じていた. 母性看護では, 生命倫理や自尊感情を向上するかかわりについて学びを深め, 小児看護では, 子どもの権利や苦痛を最小限にするケアの重要性について学んでいた. 精神看護では, 精神障害者のイメージが, 講義と連動して学生に示していくことで, 否定的なイメージを低減させることにつながる. 在宅看護では, 多職種と連携しその人らしい生活を送るために支援することについて学んでいた.
ISSN:2432-5597