理学療法室における患者をとりまく人間関係について

理学療法室において理学療法士と患者, 患者同士や患者の家族などの人間関係は, 患者の訓練・指導上大切な要素である. これを知ることは, 患者の訓練・指導のみならず障害受容などの援助にも役立つものと考えられる. 人間関係を調査する道具の一つにエコ・マップがある. これは, 当事者をめぐる人間関係や社会関係などを視覚的に把握するために考案されたものである. そこで理学療法室における患者をとりまく人間関係について, エコ・マップを援用し症例検討したので紹介する. 対象症例は脊髄腫瘍患者2例である. エコ・マップの作成は, 症例の自己表記とした. 結果, 理学療法室における患者相互の関わりの状況および...

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Published in理学療法学 Vol. 24; no. 1; pp. 39 - 44
Main Authors 武田秀和, 渡辺 敏, 小松みゆき, 大森 豊, 銭谷嘉純, 鶴田光子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 31.01.1997
日本理学療法士学会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00001307869

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Summary:理学療法室において理学療法士と患者, 患者同士や患者の家族などの人間関係は, 患者の訓練・指導上大切な要素である. これを知ることは, 患者の訓練・指導のみならず障害受容などの援助にも役立つものと考えられる. 人間関係を調査する道具の一つにエコ・マップがある. これは, 当事者をめぐる人間関係や社会関係などを視覚的に把握するために考案されたものである. そこで理学療法室における患者をとりまく人間関係について, エコ・マップを援用し症例検討したので紹介する. 対象症例は脊髄腫瘍患者2例である. エコ・マップの作成は, 症例の自己表記とした. 結果, 理学療法室における患者相互の関わりの状況および, その度合いが視覚的に把握できた. 理学療法室における対象者とその環境の関わり合いを簡単に評価し, 患者訓練に生かす道具としてエコ・マップは有用である.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00001307869