医事課ワークショップを通じて育むホスピタリティマインド

「概要」 医療機関における医事課の役割は極めて重要で, 医療事務は特殊な専門職として位置づけられている. 一般に, 医事課の仕事といえば診療報酬請求事務が大きなウエイトを占めているが, 他に受付や電話対応, 患者との直接の対応などに代表される接客業務がある. これには幅広い知識と豊かな人間性が求められ, 特に窓口での印象は病院全体の印象として受け取られるので, 最初と最後を担当するセクションとしての十分な自覚が必要である. このモチベーションを維持するためには, 適切な教育環境が重要であることはいうまでもない. 教育技法の一つに, 参加者が主役となるワークショップがあり, 会議や研修とは比べ物...

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Published inKAWASAKI IGAKKAI SHI LIBERAL ARTS & SCIENCES no. 40; pp. 27 - 36
Main Authors 和田秀穂, 園尾博司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 川崎医学会 31.12.2014
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ISSN0386-5398

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Summary:「概要」 医療機関における医事課の役割は極めて重要で, 医療事務は特殊な専門職として位置づけられている. 一般に, 医事課の仕事といえば診療報酬請求事務が大きなウエイトを占めているが, 他に受付や電話対応, 患者との直接の対応などに代表される接客業務がある. これには幅広い知識と豊かな人間性が求められ, 特に窓口での印象は病院全体の印象として受け取られるので, 最初と最後を担当するセクションとしての十分な自覚が必要である. このモチベーションを維持するためには, 適切な教育環境が重要であることはいうまでもない. 教育技法の一つに, 参加者が主役となるワークショップがあり, 会議や研修とは比べ物にならない高い教育効果が期待できる. 今回, 川崎医科大学附属病院開院以降, 初めての「医事課ワークショップ」を開催し, テーマを「ホスピタリティマインド」とした. わずか3時間という短時間のワークショップであったが, 課題が発見され, 組織の結束が高まり, 問題を解決するためのアイデアが浮かぶことに繋がったと思われる. 「人と人とが響き合う病院」を目標に, 今後も要望に応じて医事課ワークショップを開催していきたい.
ISSN:0386-5398