頸椎のROMと寝返り動作について

健常者と片麻痺患者(健側患側の両方向)の寝返り動作について動作分析を行った. 健常者の寝返り動作では必ず体幹のねじれを伴い, そのうち頸椎と肩甲帯が一体となって動く場合もある. 頸椎単独の運動が出現する場合は寝返る方向へ回旋と側屈が同時期に同程度起こる. 片麻痺患者の健側への寝返りでは患側の上下肢を動かさなければならず, 体幹や頸椎の動きを伴わないパターンが多い. 頸椎の動きが出現する場合でも, 健常者と比較してその側屈角度が著しく減少し回旋角度が増加する. 患側への寝返りでは健側上下肢を用いるので比較的健常者に近いパターンをとるが頸椎の側屈角度はやはり減少する....

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Published in理学療法学 Vol. 15; no. 3; pp. 251 - 256
Main Authors 中島雅美, 中島喜代彦, 森重康彦, 古島譲, 清水路子, 藤井己生, 江上正敏, 前田比呂志, 奥村美智代, 藤井浩一, 内田貴士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 10.05.1988
日本理学療法士学会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00001305813

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Summary:健常者と片麻痺患者(健側患側の両方向)の寝返り動作について動作分析を行った. 健常者の寝返り動作では必ず体幹のねじれを伴い, そのうち頸椎と肩甲帯が一体となって動く場合もある. 頸椎単独の運動が出現する場合は寝返る方向へ回旋と側屈が同時期に同程度起こる. 片麻痺患者の健側への寝返りでは患側の上下肢を動かさなければならず, 体幹や頸椎の動きを伴わないパターンが多い. 頸椎の動きが出現する場合でも, 健常者と比較してその側屈角度が著しく減少し回旋角度が増加する. 患側への寝返りでは健側上下肢を用いるので比較的健常者に近いパターンをとるが頸椎の側屈角度はやはり減少する.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00001305813