顎関節授動術後に発症した骨性強直をきたした下顎頭骨軟骨腫の1例

片側性下顎頭骨軟骨腫が下顎非対称や不正咬合などを伴うことは比較的多くみられるが, 開口障害が発現することは比較的少なく, さらに骨性強直をきたしたとの報告は, あまりみられないようである。 私たちは顎関節授動術後に発症した骨性強直をきたした片側性下顎頭骨軟骨腫の1例を報告した。症例は71歳の女性で, 強度の開口障害と左側顎関節部の骨様膨隆を主訴としていた。エックス線所見では左側下顎頭の変形は著明であった。本例に対して下顎頭切除術を施行し1年が経過したが, 比較的満足すべき結果が得られた。...

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Published in日本顎関節学会雑誌 Vol. 9; no. 3; pp. 520 - 525
Main Authors 米津, 博文, 野沢, 健司, 齊藤, 力, 木住野, 義信, 須賀, 賢一郎, 松坂, 賢一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本顎関節学会 20.12.1997
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ISSN0915-3004
1884-4308
DOI10.11246/gakukansetsu1989.9.520

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Summary:片側性下顎頭骨軟骨腫が下顎非対称や不正咬合などを伴うことは比較的多くみられるが, 開口障害が発現することは比較的少なく, さらに骨性強直をきたしたとの報告は, あまりみられないようである。 私たちは顎関節授動術後に発症した骨性強直をきたした片側性下顎頭骨軟骨腫の1例を報告した。症例は71歳の女性で, 強度の開口障害と左側顎関節部の骨様膨隆を主訴としていた。エックス線所見では左側下顎頭の変形は著明であった。本例に対して下顎頭切除術を施行し1年が経過したが, 比較的満足すべき結果が得られた。
ISSN:0915-3004
1884-4308
DOI:10.11246/gakukansetsu1989.9.520