理学療法研究と科学性
比較的若いシンンポジストで構成して, 「理学療法研究と科学性」と題したシンポジウムに参加するように学会長と準備委員長からお話があり, 気楽に引き受けてしまった. 準備委員長の高橋氏が主張されている「理学療法士の自立」のためにも, 理学療法士が今後一層真剣に取り組まなければならない基本事項の一つに取り上げられた「理学療法研究と科学性」について日頃感じていることとにわか勉強で必要と感じた「研究」や「科学」に関する基礎的な事柄の一部を紹介する. 何処へ理学療法 神経生理学的アプローチが脚光を浴び, 熱気が感じられた約10年前に理学療法士として病院に勤務し, 当初は深く考えることなく学校で教わったこと...
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Published in | 理学療法学 Vol. 17; no. 6; pp. 549 - 552 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士協会
10.11.1990
日本理学療法士学会 Japanese Society of Physical Therapy |
Subjects | |
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ISSN | 0289-3770 2189-602X |
DOI | 10.15063/rigaku.kj00001306236 |
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Summary: | 比較的若いシンンポジストで構成して, 「理学療法研究と科学性」と題したシンポジウムに参加するように学会長と準備委員長からお話があり, 気楽に引き受けてしまった. 準備委員長の高橋氏が主張されている「理学療法士の自立」のためにも, 理学療法士が今後一層真剣に取り組まなければならない基本事項の一つに取り上げられた「理学療法研究と科学性」について日頃感じていることとにわか勉強で必要と感じた「研究」や「科学」に関する基礎的な事柄の一部を紹介する. 何処へ理学療法 神経生理学的アプローチが脚光を浴び, 熱気が感じられた約10年前に理学療法士として病院に勤務し, 当初は深く考えることなく学校で教わったことをそのまま患者に提供していた. しばらく経過してから, 日常的に行っているパッシヴROM(関節可動域)訓練の効果はあるのか. あるとすればどの程度か. 何キログラムの力で何回または何分実施すれば, 何度改善するのか. 改善の持続はどの程度か. 改善の機序は何なのか. ROM制限の原因によって改善に違いがあるのか無いのか. 改善があるとしたら物理的変化なのか, 化学的変化の結果なのか. 他の治療法とどの様に組み合わせたらよいのか. など数多くの疑問が湧き, これに答えてくれる理学療法専門書が見あたらなかった. |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.kj00001306236 |