脳血管疾患長期予後に及ぼす地域リハビリテーションと福祉サービスの効果
本研究は, 発症1カ月以内の急性期に入院し, 同一施設で均質の治療と医学的リハビリテーションを受けた連続75例の脳血管疾患患者を対象にして, 福祉サービス内容が把握できている2地域に退院した症例の3年後の予後を調査し, 2地域間での比較から, 地域における福祉とリハビリテーション・サービスのあり方について検討したものである. 地域の福祉サービスの実際の担い手である保健婦や看護婦, ヘルパー数がより多く, 理学療法士や作業療法士などのリハビリテーション専門職を有する地域において, 脳血管疾患の再発や循環器疾患などの合併症の発生, 寝たきり状態の症例数がより少ない傾向がみられ, 日常生活活動や患者...
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          | Published in | リハビリテーション医学 Vol. 33; no. 4; pp. 232 - 236 | 
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| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本リハビリテーション医学会
    
        1996
     | 
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0034-351X | 
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| Summary: | 本研究は, 発症1カ月以内の急性期に入院し, 同一施設で均質の治療と医学的リハビリテーションを受けた連続75例の脳血管疾患患者を対象にして, 福祉サービス内容が把握できている2地域に退院した症例の3年後の予後を調査し, 2地域間での比較から, 地域における福祉とリハビリテーション・サービスのあり方について検討したものである. 地域の福祉サービスの実際の担い手である保健婦や看護婦, ヘルパー数がより多く, 理学療法士や作業療法士などのリハビリテーション専門職を有する地域において, 脳血管疾患の再発や循環器疾患などの合併症の発生, 寝たきり状態の症例数がより少ない傾向がみられ, 日常生活活動や患者と家族の満足度にもやや高い傾向がみられた. スタッフの充実は地域リハビリテーション・システムを構築し, 効率的に施行するうえでの重要な要因の1つと考えられた. | 
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| ISSN: | 0034-351X |