光重合型レジンに関する研究 とくにワンステップ接着システムの汎用性について

ワンステップ接着システム2製品を用いて, 各種修復材に対する汎用性を検討した. ウシエナメル質および象牙質を被着歯面として接着操作を行い, 異なる6種類の修復材をそれぞれ接着させ, 5, 60分および24時間蒸留水中に浸漬した. 次いで, 万能試験機を用いてクロスヘッドスピード1.0 mm/minの条件で勇断接着試験を行った. その結果, いずれの接着システムにおいてもその傾向は異なるものの経時的にその接着強さが向上し, 24時間後の接着強さで比較すると, 修復材の種類による有意差は認められなかった. しかし, 5および60分後の接着初期における接着強さでは修復材による差が認められた. 以上の...

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Published in接着歯学 Vol. 21; no. 3; pp. 186 - 195
Main Authors 佐藤, 光, 宮崎, 真至, 安藤, 進, 佐藤, 智美, 吉田, 武史, 檜垣, 潤, 小野瀬, 英雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本接着歯学会 15.12.2003
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ISSN0913-1655
2185-9566
DOI10.11297/adhesdent1983.21.186

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Summary:ワンステップ接着システム2製品を用いて, 各種修復材に対する汎用性を検討した. ウシエナメル質および象牙質を被着歯面として接着操作を行い, 異なる6種類の修復材をそれぞれ接着させ, 5, 60分および24時間蒸留水中に浸漬した. 次いで, 万能試験機を用いてクロスヘッドスピード1.0 mm/minの条件で勇断接着試験を行った. その結果, いずれの接着システムにおいてもその傾向は異なるものの経時的にその接着強さが向上し, 24時間後の接着強さで比較すると, 修復材の種類による有意差は認められなかった. しかし, 5および60分後の接着初期における接着強さでは修復材による差が認められた. 以上のように, ボンディングシステムの汎用性を考えるにあたっても, 接着の初期における接着性の傾向からもこれを検討する必要性があることが示唆された.
ISSN:0913-1655
2185-9566
DOI:10.11297/adhesdent1983.21.186