膝伸筋・屈筋のピークトルクと電気力学的遅延との関係

膝伸筋・屈筋のピークトルクと電気力学的遅延(EMD)との関係をみるため, 健常者28名(男性17名, 女性11名, 平均年齢20.4歳)を対象に, 等速性運動機器KIN-COMと表面筋電計を用いて, 求心性・遠心性収縮時(60゜/s)のピークトルクと, 各運動開始角度でのEMDを測定した. その結果, ピークトルクは, 伸筋・屈筋とも, 求心性に比べて遠心性収縮相において有意に大きくなった. EMDは, 屈筋では, 膝屈曲0゜に比べて屈曲90゜において有意に延長していた. 一方, 伸筋では各屈曲角度間で有意差がなかつた. ピークトルクとEMDとの間には, 伸筋・屈筋とも収縮様式にかかわらず,...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 32; no. 2; pp. 108 - 112
Main Authors 筒井隆夫, 井原秀俊, 高柳清美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 01.02.1995
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ISSN0034-351X

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Summary:膝伸筋・屈筋のピークトルクと電気力学的遅延(EMD)との関係をみるため, 健常者28名(男性17名, 女性11名, 平均年齢20.4歳)を対象に, 等速性運動機器KIN-COMと表面筋電計を用いて, 求心性・遠心性収縮時(60゜/s)のピークトルクと, 各運動開始角度でのEMDを測定した. その結果, ピークトルクは, 伸筋・屈筋とも, 求心性に比べて遠心性収縮相において有意に大きくなった. EMDは, 屈筋では, 膝屈曲0゜に比べて屈曲90゜において有意に延長していた. 一方, 伸筋では各屈曲角度間で有意差がなかつた. ピークトルクとEMDとの間には, 伸筋・屈筋とも収縮様式にかかわらず, 個体間において, 相関はみられなかった.
ISSN:0034-351X